FC2ブログ

アメとムチ、競争からの脱却

アメとムチでコントロールする指導法には限界があります。
競争をあおる指導法にも限界があります。

「これをしたら〇〇をあげる。」「これをしなかったら〇〇になってしまうからね。」
「さあさあ誰が早いかな。今日の一番は誰かな。」

子供をコントロールする時にうっかり発してしまう言葉です。
アメもムチも競争も短期的には効果があるかもしれませんが、すぐにその効果が半減します。子供はいずれにもすぐに慣れてしまいますから。
例えばアメ。勉強したらご褒美をあげるなどとやっていると、そのうちにもっと良い褒美でないと子供は動かなくなります。結果、どんどんエスカレートして行きます。それに大人が対応できるはずはありません。

対応できなくなった大人は「ものが欲しくて勉強するなんて動機が不純だ」などと言い出します。そもそもその「不純」な土俵に子供を引き込んだのは大人の方なのに。
ムチも同じ。どんなムチでも動かなくなったときに、それでも大人はムチをふるい続けるのでしょうか。子供はアザだらけになっても動かないかもしれませんよ。
競争も同じ。「負けたっていいや」と言われたらもうそれでおしまいです。早い子はいつでも早いから勝ことの感動がなくなる。遅い子はいつも遅いから最初から諦めてしまう。「だからハンディをつけるのですよ」って?
そもそも私達は何をしようとしていたのでしょうか。どんどん変な方向に行っているような気がしてきますが。

勉強は勉強でしかありません。

アメが欲しいのでもない。
ムチが怖いのでもない。
競争に勝ちたいのでもない。

「動機なんて不純だって良いんだよ。オレなんて女の子にもてたくって良い学校を目指したんだから」

そういう人もいますよね。でもその「不純」な動機って内発的ですよね。
やる気の起きないあなたに、大人から「良い学校に行くと女の子にもてるから頑張りなさい」と言われて頑張ったのではないはずです。

実はそれを問題にしたいのですよね。

大人がなんらかの意図をもって子供をコントロールしようとしたときに、子供の方がその意図を鋭く見抜いてしまうのです。そして、そこにまさに大人の都合が垣間見えるから子供は失望するです。大人にはウラとオモテがある、と。

「子供は何もわかっちゃいない。だから、騙してでも勉強させなければいけない。20年後に感謝されればそれで良いのだ。子供のためを思っていろいろやっているのだ。大人になった時に分かってくれるはずだ。」

そうかもしれません。大人の責任の重さを感じて外発的コントロールをしようとしているのでしょうか。でも、子供自身が自分のことを自分で扱っていないような感覚が残ってしまっては如何なものか。

最悪、親子の感情的対立になったら不幸です。
親の言葉はこどもにとってはあまりにも重いから。
「子供をいじりすぎるな」と言いたい。
子供には内発的に伸びようとするエネルギーがあります。大人などが想像つかないくらいの大きさで。
外からコントロールしようとすることで子供のエネルギーを阻害してしまいます。
子供は外からのコントロールには異常なまでに反発します。その位、自分から伸びようとしているのですよ。
コントロールを試みることは子供の耳には「君を信じていないよ」というメッセージに聞こえます。

勉強は退屈です。「つまらない」と「苦しい」の中間くらいだと思っています。退屈でつまらなくて時々苦しいけれども、それを継続して行くと震えるような感動を得られることがある。でも、その感動がいつ訪れるかはわからない。どこまでやったら感動という「ご褒美」がもらえるかは見えない。見えないけれども今日も継続する。何故、継続するのか。それが、勉強だからです。

勉強は勉強でしかありません。子供を勉強それ自体に対峙させてやることが大人の責任です。
そこから出発するしかないのです。そこから出発するから勉強というものの本質が見えるのです。
アメやムチや競争でごまかさない。勉強それ自体から目をそらしては見えるものも見えなくなります。いずれ訪れる感動も味わえなくなります。

この話題についてはまた書きます。

齊藤塾の指導方法の続きを書くつもりでしたが、別の話題になってしまいました。そちらの続きも書きます。

コメントの投稿

非公開コメント

何でも持ってる子

同感です。

今までさんざんご褒美をもらった子は、早いうちに携帯もゲームも何でも持っています。
使いもしないのに電子辞書まで持っていたりします。
まあ、辞書は勉強に使えるものですが、早いうちから必要なものではありません。
ゲームソフトも驚くほどたくさん持っています。
以上のような子どもは軒並み成績が低位層です。
一事が万事、その場しのぎ的に子どもを持ち上げ下げしている。
長期的な教育視点を持たない家庭が多いのだと思います。
GW中、家の周りを小さい子を連れて散歩するお父さんの姿をよく見かけましたが、100%スマホを見ながら歩くお父さんでした。
アメばかりをもらって育ったお父さんではないでしょうか?
子どもの顔をしっかり見て育てて欲しいですね。

Re: 何でも持ってる子

riringo様

コメント有難うございます。

> 一事が万事、その場しのぎ的に子どもを持ち上げ下げしている。
> 長期的な教育視点を持たない家庭が多いのだと思います。

もしそうだとすると深刻ですね。
ご褒美でコントロールされた子供は可愛そうです。
品位が損なわれていると思います。
大人になってもご褒美にばかり視点がゆくようでは悲しいですね。

プロフィール

齊藤塾塾長 齊藤茂

Author:齊藤塾塾長 齊藤茂
渋川高校卒業後、代々木ゼミナール(教務課)に3年半勤務。4年目の9月より浪人生活を送り、翌年4月に群馬大学教育学部に入学。卒業後、藤岡市、前橋市の大手進学塾にて前高、前女、高高、高女進学コース、附属中クラスなどを担当。平成9年に出身地の東吾妻町矢倉にて齊藤塾を開塾。以来トップ校受験生の指導にあたる。

2019年合格実績
前橋高校1名、前橋女子高校1名、高崎高校2名、高崎女子高校2名、群馬高専2名、新潟大歯学部1名、中央中等1名(その他・過年度分は下のホームページからどうぞ)

* お問い合わせは下記問い合わせバナーからどうぞ。
* 齊藤塾ホームページへは下のリンクからどうぞ。

最新記事
齊藤塾へのお問い合わせ
齊藤塾ホームページ
月別アーカイブ
カテゴリ
QRコード
QR
フリーエリア
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

最新トラックバック
最新コメント