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まじめの崩壊

『まじめの崩壊』という書物が出版されてから、もう20年くらい経つだろうか。

この国では他人から「まじめだね」と言われても、あまり褒められた気はしない。
特に面と向かって言われた場合にはそうだ。

車を運転していて、制限速度40kmの道路を本当に40kmで走ったらまじめどころか迷惑だ。
制限速度40kmの道路は時速50km位で走ることになっている。
誰が決めたのでもないが、そうなっているようだ。

制限速度40kmの道路を時速50kmで走るということは、制限速度を10kmもオーバーしているのだから、警察に捕まった場合には罰金を払うことになる。違反は違反なのだから。違反は違反だが、皆で違反している場合はあまり怖くない。取り締まっている場所も公開されているし。

一方、踏切で一時停止しない車はめったにない。
遮断機のある踏切において、その遮断機が上がっている場合には列車が来る確率は限りなくゼロに近い。それなのに、皆一時停止の「儀式」を怠ることはしない。
この場合、この儀式を遂行することが普通であって、やったからと言ってまじめとは言われない。むしろ、やらない場合には危険な行為として非難される。
ひとたび事故が起きたときの被害の大きさのためなのか。
やはり、皆列車とはぶつかりたくないからなのか。

まじめの立ち位置はどの辺だ。



中学生にとって、学業が最優先されるというのが建前だろう。
学業において、教科書がその軸になるということも異論のないところだろう。

それなのに、その教科書を端から端までくまなく何度も何度も読み返す生徒は少ない。

私の中学時代、数学の先生が毎回の授業時間の最初にミニテストをしてくださった。毎回、5問~10問程度。簡単な計算が主で5分もかからずに解けるテストだった。ほんの確認程度のもの。数学の得意な友人は勿論毎回満点だった。が、あるとき1問だけ間違えて憤慨しているではないか。教わった記憶のない問題がその日のミニテストに出て、満点が取れなかったというのだ。彼の連続満点記録を阻止したその問題とは「与えられた式の定数項を求めよ」というもの。数学の項のうちで文字の含まれていないものを定数項と言う。与えられた式の中から数字だけの項を答えれば良いだけの問題だった。5とか答えれば正解。彼はそれが解けなかった。知らなかったというのだ。「ちゃんと教科書に書いてあるよ」と私は教えてやった。

昔、群馬県の入試問題に「与えられた三角形と相似な関係にある三角形はいくつあるか」という問題が出題されたことがある。これは多くの受験生が間違った問題となった。何故正答率が低かったのか。それは、与えられた三角形と合同な三角形が図形の中に含まれていたからなのだ。
合同は相似に含まれるのか否か。
実は、合同な三角形も相似な三角形に含まれる。相似比1:1だ。これもちゃんと教科書に書いてある。普段そんな問題を解いていないだけだ。でも、教科書には書いてある。教科書には難問は載っていないし解法のテクニックもない。本当のエッセンスだけだ。その教科書にちゃんと載っていることなのだ。

だから教科書が基本なのだよ、などと言ってしまっては話がつまらなくなる。

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プロフィール

齊藤塾塾長 齊藤茂

Author:齊藤塾塾長 齊藤茂
渋川高校卒業後、代々木ゼミナール(教務課)に3年半勤務。4年目の9月より浪人生活を送り、翌年4月に群馬大学教育学部に入学。卒業後、藤岡市、前橋市の大手進学塾にて前高、前女、高高、高女進学コース、附属中クラスなどを担当。平成9年に出身地の東吾妻町矢倉にて齊藤塾を開塾。以来トップ校受験生の指導にあたる。

齊藤塾合格実績・・・前高、前女、高高、高女、高専、渋高、渋女、高経附、佐久長聖中、中央中等、樹徳中、埼玉大、新潟大、群馬大、静岡大、高等工科他

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