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仕事と社会


仕事とは「すでに出来上がっている社会システム」の小さな歯車の一つとなって、責任を果たすことを言う。そのためには期待されていることがこなせなければならない。期待されていることはできないが、これなら得意だなどと繰り返す人が社会システムの担い手として責任ある仕事ができるとは到底思えない。そう、仕事には責任が伴うのだ。個性と責任という二つの言葉、この二つの距離は遠いように見える。

「私はこんな人です」などといくらアピールしても、あくまでそれは参考程度だ。大切なのは君にはどんな仕事ができるかだ。そのことの大半は「君にしかできないこと」ではなく「他の人でもできること」なんだ。他の人でもできることのクオリティーを上げて、他の誰かではなく君自身がその仕事を勝ち取るしか君が生きる道はない。

誰にでもできることのクオリティーを上げること。仕事の速さと正確さを上げること。これって受験勉強と同じではないか。受験勉強で期待されることと仕事で期待されることとはかなりの部分でダブるのだ。受験勉強なんて将来役に立たないという人がいるが、それは間違いだ。

「仕事がないなら、君自身が仕事を作り出せば良いではないか」などと言う人もいる。IT関係を中心に、過去にはなかった仕事を作り出して活躍している人達は沢山いる。ベンチャーの時代だと言われている。NPOに飛び込む人も多いと聞く。彼等の豊かな発想力で新しい仕事を生み出すその勢いには敬服する。数少ない成功者だからこそその勇気とエネルギーを称えたい。

だが、大半の人は今現在ある仕事、今現在ある会社を選択することになる。その時に君に期待されているのは君の個性ではない。一定以上の仕事のクオリティーだ。正確さや速さだ。

「個性の時代」に自分探しをしてきた人達の多くが、今働きながら資格取得を目指している。どうやら、自分が誰かわかる前にまず生活をしなければならなくなったようだ。彼等を笑っているのではない。塾業界の人の大半が紆余曲折の末今の仕事のたどりついている。私は大学3年時にはほぼ決めていたので早い方だろう。人生、そんなにうまくはゆかない。彼等を笑っているのではない。むしろ、気づいてやり直そうとしているその勇気を称えたい。応援したい。もっと言えば、彼等の頑張りからエネルギーをもらっている。

出来上がった社会システムに受け入れていただくために今の勉強はある。自分はこんな人です、とアピールする前に社会システムの小さな歯車になること。誰にでもできる仕事をそのクオリティーにおいて他者を凌駕し君が仕事を勝ち取ること。そうやってこれから君は生きてゆく。好むと好まざるとにかかわらず。
プロフィール

齊藤塾塾長 齊藤茂

Author:齊藤塾塾長 齊藤茂
渋川高校卒業後、代々木ゼミナール(教務課)に3年半勤務。4年目の9月より浪人生活を送り、翌年4月に群馬大学教育学部に入学。卒業後、藤岡市、前橋市の大手進学塾にて前高、前女、高高、高女進学コース、附属中クラスなどを担当。平成9年に出身地の東吾妻町矢倉にて齊藤塾を開塾。以来トップ校受験生の指導にあたる。

齊藤塾合格実績・・・前高、前女、高高、高女、高専、渋高、渋女、高経附、佐久長聖中、中央中等、樹徳中、埼玉大、新潟大、群馬大、静岡大、高等工科他

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