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長(おさ)

事情があって、ある学校に入学するまでに何年もかかった人がいた。クラスの仲間よりも数年遅れての入学だった。

彼はクラスの仲間から「長(おさ)」と呼ばれたいた。誰が初めにそう呼んだのかは定かではない。ただ、多くの仲間達がそう呼んだところをみると、それは彼にふさわしい呼び名に思えたのだろう。年長者に対する敬意もあったろう。自分が彼よりも何年か人生を先行している(彼のように遅れてはいない)という優越感もあったろう。様々な感情が、たぶん緩く絡まって「おさ」という呼び名は自然に浸透していった。

明らかに言えること。

それは、仲間からひとりだけ「おさ」と呼ばれてしまっている彼の気持ちに寄り添えた人がいかなったということ。彼が、二度とない学生生活を仲間と送るときに、ひとりだけ特別扱いされていると感じ、夢にまで見た学生生活に水を注されたという悔しい感情を持ってしまったということ。学生生活にたどり着くまでの彼の数年に、思いをはせることのできる仲間があまりいなかったということ。

その容姿から「長老」と呼ばれた人がいた。

もう、同じ説明は不要だろう。

「爺さん」と呼ばれた人もいた。

同じ。


昔々、人づてに聞いた話。

いじめは中高生だけにあるのではない。
軽い言葉、さりげない言葉、ほとんど意識していない言葉の中にいじめがくっついていて、日々特定の人の心をチクチクと刺し続ける。毎日毎日。

「おさ」はある人を「長老」と呼び、「長老」は別の人を「おさ」と呼んでいたりもする。
ほとんど意識せずに。

本当に本当に気をつけたいものだ。

傷ついた経験のある人から直すしかないのかもしれない。

プロフィール

齊藤塾塾長 齊藤茂

Author:齊藤塾塾長 齊藤茂
渋川高校卒業後、代々木ゼミナール(教務課)に3年半勤務。4年目の9月より浪人生活を送り、翌年4月に群馬大学教育学部に入学。卒業後、藤岡市、前橋市の大手進学塾にて前高、前女、高高、高女進学コース、附属中クラスなどを担当。平成9年に出身地の東吾妻町矢倉にて齊藤塾を開塾。以来トップ校受験生の指導にあたる。

齊藤塾合格実績・・・前高、前女、高高、高女、高専、渋高、渋女、高経附、佐久長聖中、中央中等、樹徳中、埼玉大、新潟大、群馬大、静岡大、高等工科他

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