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前半型、後半型

長距離選手には前半型と後半型がある。

最近のマラソンなどを見ても、大半が前半型かと思う。つまり、最初から先頭集団の前の方で集団を引っ張りそのまま周りの選手がついてゆけなくなって一人、また一人と脱落してゆく。そして、35キロ付近で最後の2、3人でのデッドヒートを制してトップでゴールするとうい形。

もう、後半型では勝てない時代なのかと思っていた。

ところが、公務員ランナーの川内選手の登場でその認識が間違っていたことが分かった。川内選手はどちらかと言うと後半型。レースによっては前半は第2集団あたりで淡々と走り、力をためておいて後半に他の選手が苦しくなってきたところで一人、また一人と第1集団から落ちてきた選手を食って行く。そして、レース終盤で先頭の3人がデッドヒートを繰り広げているときにも黙々と、そしてその3人よりも速いペースで追い上げ、先頭集団に肉薄してくる。「おーっと、川内選手がもうそこまで来ています!」などというアナウンスが流れ、テレビを見ている私達が度胆を抜かれる。すっと第2集団あたりにいた選手が最後は優勝争うに加わる。これほどシビれる展開はない。後半型の人はどちらかと言うと地味な選手が多い。だからよけいに恰好良く見える。

私はこのような選手が好きだ。地味だが一歩一歩が確実。そして、後半になってもあまりペースが落ちない。

スピードマラソンの時代に現れた後半粘り型の地味な選手。他人と違うから余計に恰好よい。テニスでも、サーブアンドボレー全盛期にグランドストローク主体のアガシ選手が芝のウィンブルドン大会で優勝したことがあった。個性的な選手がそれまでの枠を突き破るのを目撃すると鳥肌が立つほど嬉しくなる。あるスタイルが全盛の時には、誰もがそれを真似る。だからこそ自分のスタイルを守り続けて結果を出した人は素敵だ。結果を出すまでには、きっと周りから様々な雑音が聞こえてきただろうに。

私も中学時代は長距離選手だった。力がついてきてからは前半型になったが、最初は完全なる後半型。第2集団の先頭あたりで黙々と下を向いて歩を重ねてゆく。一歩一歩確実に自分を信じて。すると、時々第1集団から落ちてきた選手を追い抜けるようになる。そしていつの間にか第1集団がばらけてきて、集団の後ろの方の選手と並べるようになる。息の荒くなった選手を横目にさらに前に出てゆく快感。

遠くに見えていた第1集団の背中が、なんとなく近づきつつあるように見え出したらしめたものだ。
自分を信じて黙々と前に進んでいるうちに、第1集団よりも速いペースになっていて、その距離が縮まって来て「おや、近づいているぞ」と気づいてときの快感。周りの選手が私に気づいた時の「あれ?」という表情。

後半型の人にしかわからない快感。

自分を信じて歩を進めることは結構病みつきになることなんです。

受験勉強はよくマラソンに例えられる。

プロフィール

齊藤塾塾長 齊藤茂

Author:齊藤塾塾長 齊藤茂
渋川高校卒業後、代々木ゼミナール(教務課)に3年半勤務。4年目の9月より浪人生活を送り、翌年4月に群馬大学教育学部に入学。卒業後、藤岡市、前橋市の大手進学塾にて前高、前女、高高、高女進学コース、附属中クラスなどを担当。平成9年に出身地の東吾妻町矢倉にて齊藤塾を開塾。以来トップ校受験生の指導にあたる。

2019年合格実績
前橋高校1名、前橋女子高校1名、高崎高校2名、高崎女子高校2名、群馬高専2名、新潟大歯学部1名、中央中等1名(その他・過年度分は下のホームページからどうぞ)

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