君の目には桜が映っていますか。
東京の桜は満開のようですね。
花の思い出を語りましょう。
私には忘れられない桜があります。高校卒業後4年目の4月、私は予備校の宿直室から世田谷のアパートに引っ越すことにしました。アパート近くの小さな電気屋さんで洗濯機と冷蔵庫を買って、店長が軽トラに載せ、その助手席に私は乗せてもらい、アパートまで移動するほんの5分程度の間に見たその町の桜です。ルームメイトのいない人生初めての一人暮らし。経済的不安。もうそろそろ何とかしなければいけない大学受験。「自分はどうなってしまうのだろう。」という出口の見えない不安のなかで見た世田谷区豪徳寺の桜です。私は、満開の桜をできるだけ見ないようにしていたかもしれません。
その1年後の桜を、私は大学1年生として前橋のキャンパスで見ることになります。
いま、君の目に満開の桜は映っていますか。
逃げ場のないほどいたる所に咲いている満開の桜。
その桜が目に入らないようにしている君がいるとしたら、あの時の私と同じです。
4月は残酷な月ですよね。
新入学、新入社員、新生活。
フレッシュな4月などと世の中では新鮮さ、新しさを盛んに強調していますよね。
乗り遅れている焦り、先の見えない不安、誰にもぶつけようのない不満。
そして、
繰り返し襲ってくる自己嫌悪。
桜の花を見たくない君へ。
今は耐えて耐えて、1ミリだけで良いから前に進んで欲しい。
今は我慢の時です。我慢して我慢してちょっとだけ前に進むことで心は落ち着きます。
その押しつぶされそうな孤独感も、神様が与えてくれた試練かもしれません。
耐えられる君だからこそ与えられた試練。
大学への夢を持ち続けて、東京生活4年目の4月に初めてのアパート暮らしを始めた私。
でも、その時の私はまだ社会人。「夢であった」浪人生活に入るのはその5ヶ月近く後のことになるのです。浪人生活が大学を保証しないのは当然のことですが、まだまだその前段階だった4月の桜でした。
貧乏話。そうかもしれません。あなたは特別。そうかもしれません。無意味な遠回り。そうかもしれません。もっと上手な方法があるよ。そうかもしれません。
でも私は私で、限られた選択肢の中で耐えて耐えて乗り越えたつもりです。
比較の問題ではなく、この私自身のことだからいとおしい。
いま、満開の桜が痛い君へ。
そのトンネルは永遠には続きません。いまを耐えた君だけが味わえる至福の桜に迎えられる日が必ず来ます。私が約束します。
明日から4月ですが、標高400㍍のこの地はまだ梅の季節のままです。
花の思い出を語りましょう。
私には忘れられない桜があります。高校卒業後4年目の4月、私は予備校の宿直室から世田谷のアパートに引っ越すことにしました。アパート近くの小さな電気屋さんで洗濯機と冷蔵庫を買って、店長が軽トラに載せ、その助手席に私は乗せてもらい、アパートまで移動するほんの5分程度の間に見たその町の桜です。ルームメイトのいない人生初めての一人暮らし。経済的不安。もうそろそろ何とかしなければいけない大学受験。「自分はどうなってしまうのだろう。」という出口の見えない不安のなかで見た世田谷区豪徳寺の桜です。私は、満開の桜をできるだけ見ないようにしていたかもしれません。
その1年後の桜を、私は大学1年生として前橋のキャンパスで見ることになります。
いま、君の目に満開の桜は映っていますか。
逃げ場のないほどいたる所に咲いている満開の桜。
その桜が目に入らないようにしている君がいるとしたら、あの時の私と同じです。
4月は残酷な月ですよね。
新入学、新入社員、新生活。
フレッシュな4月などと世の中では新鮮さ、新しさを盛んに強調していますよね。
乗り遅れている焦り、先の見えない不安、誰にもぶつけようのない不満。
そして、
繰り返し襲ってくる自己嫌悪。
桜の花を見たくない君へ。
今は耐えて耐えて、1ミリだけで良いから前に進んで欲しい。
今は我慢の時です。我慢して我慢してちょっとだけ前に進むことで心は落ち着きます。
その押しつぶされそうな孤独感も、神様が与えてくれた試練かもしれません。
耐えられる君だからこそ与えられた試練。
大学への夢を持ち続けて、東京生活4年目の4月に初めてのアパート暮らしを始めた私。
でも、その時の私はまだ社会人。「夢であった」浪人生活に入るのはその5ヶ月近く後のことになるのです。浪人生活が大学を保証しないのは当然のことですが、まだまだその前段階だった4月の桜でした。
貧乏話。そうかもしれません。あなたは特別。そうかもしれません。無意味な遠回り。そうかもしれません。もっと上手な方法があるよ。そうかもしれません。
でも私は私で、限られた選択肢の中で耐えて耐えて乗り越えたつもりです。
比較の問題ではなく、この私自身のことだからいとおしい。
いま、満開の桜が痛い君へ。
そのトンネルは永遠には続きません。いまを耐えた君だけが味わえる至福の桜に迎えられる日が必ず来ます。私が約束します。
明日から4月ですが、標高400㍍のこの地はまだ梅の季節のままです。