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「標準的すぎる」参考書

本日も1名覚悟の入塾。

覚悟の一歩が人生を変えます。

最初の一歩が一番難しいのだから。
後戻りしない覚悟。
その勇気ある一歩を踏み出しただけで、もう成功は約束されている。


さて、今日は、


ある受験生の話。

名著と評判の参考書を求めて、地元の書店へと出かけた。
入試傾向を踏まえ、テクニックを網羅し、且つコンパクトにまとめてある受験生にとってバイブルのような参考書。
毎年のように改訂が繰り返され、常に内容が更新されているというクオリティの高い参考書。

しかし、名著は売り切れていた。
既に秋になっていたのだ。

当時、注文しても最低でも2週間は待たねばならず、それだけ待っても確実に入手できるとは限らなかった。

元より参考書情報に詳しくなかった彼は入手を簡単に諦めた。
代わりに、大量に売れ残っているどこにでもある参考書を購入して帰った。

誰でも知っている大手出版社発行の「標準的過ぎる」参考書。

参考書などに迷っている時間はなかったのだ。

その日から、彼は、

「標準的過ぎる」参考書を盲目的に1問1問と解いていった。
受験情報に詳しくないので、信じるしかなかったのだ。
目の前にある参考書にすがりつくしか。

1周、2周、3周・・・。

他の参考書には目もくれず。
そのかわり、その参考書については暗唱できるくらいに「すがった」。

結果。

入試ではなんと95%の得点率となった。
勿論合格。

理想的な入試対策を実践したのだから当然の結果とも言えるが。



あの時、お目当ての名著が入手できていたらどうなっていたろう。

9月になりました。

9月になりましたね。

私が大学進学を目指して予備校に通い出したのが、9月7日だったと思います。
9月になっても1週間近くだらだらとしていたのですね。

スタートを切る前に涼しい季節になっていた。

9月になると、どうしてもあの時のことを思い出してしまいます。

人生長いと言っても、本当に追い詰められたリ、本当に本気になったりすることってそうそう多くはありませんね。
まあ、しょっちゅうそんなことがあったらぶっ倒れてしまいますが。

今、経済的理由で進学を断念する高校生や、経済的理由で学業に集中できない大学生が多いようです。
そんな人達には私の経験は少しは役にたつかもしれません。
勿論、時代は全く異なりますが。

お金がなければ工夫するしかありません。

どん底を経験すれば腹がすわる。
そして、少しのことでは動じなくなる。

さらに言えば、

「普通の」生活ができることに対する感謝の気持ちが芽生える。

そんな気がします。

避けられないものを自分で乗り越えるしか強くなる道はありません。

雪道を歩くと思い出す

昨日の貧困ネタと今日の雪が結びついて、昔のことを思い出しました。

得意の(?)貧乏ネタなので不愉快な方はスルーしてください。

東京で働き出して2年くらい経った頃でしょうか。
勉強の習慣をつけようと自分なりのルールを決めました。

そのルールとは。

「午後7時までに帰宅できた日には、そのまま図書館で勉強する」

残業も多い職場だったので、午後7時前に帰宅できないことも頻繁でした。夕食などとっていると、あっという間に午後8時になって、就寝までが忙しくなります。遅くとも午後10時には寝ないと翌日の仕事に支障をきたしました。だから、そんな日は勉強できなくてもしょうがない、と割り切る。その代わり、午後7時前に帰宅できた時には、さっさと勉強道具を持ってとりあえず図書館に入る。そう決めました。幸い、原宿の竹下通り近くに住んでいたので、東郷神社横の図書館まで歩いて5分しかかかりませんでした。午後8時半頃まではいられたかと記憶しています。

自分なりのルールを決める。
そして、それを粛々と実行する。
ただそれだけ。
精神衛生上、これは良かったですね。

早く帰宅できたのにダラダラと無駄に時間を過ごして後悔する。
遅く帰ったのに、勉強時間が取れないといって自分を責める。
そんなことが減りました。

だからといって、何等かの見通しがたった訳ではありません。

ルールを守る自分の行為に納得できることで少し落ち着くことができました。
今日やれることはしっかりやった。今日できないことは無理してやらなかった。
だからこれで良い。そんな心持ち。

できないことをやろうとしては失敗し、落ち込む。
そして、自己嫌悪の塊になって暫く立ち直れない。
そんな泥沼に落ち込むことは何とか避けられたようです。

粛々と淡々と。

見通しが立たないのは相変わらずだったので、焦りを押しつぶしている感じでしたが。

ある日。東京に小雪が降りました。
それでも、午後7時前に帰宅できた私は、サンダル履きで図書館へと向かいました。
粛々と。
何故か、その日の光景だけは小雪が降ると時々思い出します。

雪道と寒さと、そして焦り。
その焦りを押し殺して淡々とルールを守る自分の姿。
雪を理由にルールを変えない自分。

東京では滅多に雪は降りません。



さて、今日も塾生達は期末テストに立ち向かうべく自分自身と戦いました。



私が大変お世話になった塾長さんが、昨日亡くなりました。
その塾での勉強会が無かったならば、今の齊藤塾はありません。
残念です。








東京時代

東京にいた頃の夢をときどき見ます。

ふと気がつくと、東京時代の職場に戻って机に向かっている。
同じ課の同僚たちは一つの目標に向かって、今日の仕事を黙々とこなしている。
すると、課長が「ああ齊藤君、こないだ頼んだ仕事はどうなってるかな」と聞いてくる。

え? こ、こないだの仕事って?
全然分からない。だって、私はこの職場をしばらく離れていたんだから。
どうしよう。どうしよう。

そんな夢。

恐い夢って不思議です。
絶体絶命になると、目が覚めるか、場面が変わる。

気がつくと東京時代に引き戻されている夢。
恐い夢。

東京時代以降の私の経験は全て夢で、東京時代までが現実だった。
そんな感覚にふと襲われることがある。

東京には、たった4年しかいなかったのに。

退職金

私が大学受験準備のためにサラリーマンを辞めたのが8月15日。

つまり、この時期、私はまだ会社員だったんですね。
受験生達が夏期講習でみっちり勉強しているこの時期に、私はまだフルタイムで仕事してたんです。

受験生は、夏期講習の充実度が秋以降の伸びに直結するというのに。

何を考えていたんでしょうねえ。
22歳の私は。

実は、8月までは仕事を辞めたくない事情があったんですね。

退職金。

21万円。

これがどうしても欲しかった。

7月に辞めたらゼロ。
8月なら21万円。

迷うところです。

1か月の勉強の遅れは受験生にとっては致命的。
そのくらいのことは分かっていたつもりです。

でも、迷った。

だって、何も頼るものがなかったんですよ。

こんな受験生は、他にあまり例がないと思います。



最近、貧困を理由に進学を諦める人も多いと聞きます。

私のように、稀有な体験をした人もいるのです。

夏期講習って大切ですよ!
という結論で良いでしょう。

さて、齊藤塾の夏期講習も「最後の詰め」に入りました。
プロフィール

齊藤塾塾長 齊藤茂

Author:齊藤塾塾長 齊藤茂
渋川高校卒業後、代々木ゼミナール(教務課)に3年半勤務。4年目の9月より浪人生活を送り、翌年4月に群馬大学教育学部に入学。卒業後、藤岡市、前橋市の大手進学塾にて前高、前女、高高、高女進学コース、附属中クラスなどを担当。平成9年に出身地の東吾妻町矢倉にて齊藤塾を開塾。以来トップ校受験生の指導にあたる。

齊藤塾合格実績・・・前高、前女、高高、高女、高専、渋高、渋女、高経附、佐久長聖中、中央中等、樹徳中、埼玉大、新潟大、群馬大、静岡大、高等工科他

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